易日誌　９９．１０

　最近日筮ではあまり印象に残る卦が出がないので、今回は易の教室で得た新たな判断を
披露することにします。６４卦を順繰りに勉強しているのですが、今は山火賁をやっています。
賁はかざるという意味で、山の下に火があるので、足元だけ明るいということ。希望はちょっと
だけ亨る。今週は象伝から六四までやりました。この六四の解説を師匠はは次のように書い
ています。
　六四は初九と応爻の関係にあり、本来は六四の相手は初九なのだが、九三に邪魔されて
初九のところに行けない。九三は陽爻でしっかりした信念のもとに行動する者で邪魔するのは
六四と結婚したいから。なぜ六四がこうした目に遭うかといえば、正当の配偶の初九と遠く離
れているうえに、九三の陽の近くにいるというまぎらわしい立場にいたからである。ここで、六四
は本来の目標通り行動して、九三の結婚申し込みを拒絶すれば、結果として心配もなく、失敗し
ないですむと。
　そこで、師匠は結婚の方針を占って賁六四を得たらどう判断するのだ？とみんなに聞きました。
当然、解説に書いてあるとおり、私は九三のプロポーズを断って初九と結婚すると答えました。
そこで、すかざずいつもの罵声！「全く判ってないな。結婚の方針を聞きに来るというのは、結婚
する相手がいないから聞きに来るんだろ！」「だから、こういう場合は、正当の配偶の初九と遠く
離れているということの意味は、目線が高いということなんだ。だから、選り好みをしないで、側に
いて結婚しようと言ってくれる九三と結婚しろというのが判断だ」。
えっ！ですよね。まあ、言われてみればそれもそうかなと思えるけれど、まだ完全には納得しが
たい。
　では、年運の方針はというと、「それは解釈通り本来の目標に向かえ」ということだという。
この振り分けはなかなかできそうにない。まだまだ修行が足りんということを実感した講義でした。

　兌九五は自信があって小人（上六）を近づける。それが危険だという。過信はいけないという
意味。この日は、弟子たちと戸塚の横浜女性フォーラムにて「フェミニスト易占よろず相談」をや
ることになっていた。昨年やらせていただいてとても好評だったので今年も企画が通った。
女性センターで占いの企画が通るなんてさすがに横浜は進んでいる。進歩的な女性は占いに
偏見をお持ちだから。でも、何でも元気付け、勇気づけになればいいじゃんと思うのだが。
　横浜に向かう電車の中で占った日筮が兌の九五。ちょっと今日はヤバイ。私はなるべくでしゃ
ばらないで、弟子たちに任せようと思った。昨年は人のことをたとえ少額でも（１０００円）お金を
貰って占うのは始めてだから自信がないと弟子たちが言うので、２人づつペアでやってもらった。
今年も最初はそうだったのだが、そのうち、相談者が混んで来てそうも言ってられなくなり、１人
づつで相談に乗っていた。横で見ていると、結構自信を持って易者らしく受け答えしているでは
ないか。私自身は、今日はあまりズバッとした判断は避けようと得た卦の解説をしてあげるのを
中心にした。それはそれでよかったようだ。
　結局訪れた人は１日で２５人。ただ一つやはり兌の九五だったなと後で思ったのは、依頼者の
連絡先を聞かなかったこと。後で記録を見ると結構大変そうな人がいて連絡先がわかっていれば、
後からでも注意することを言ってあげられるのにと後悔した。

他の月を読む