易日誌　２００３．11月

　食器棚のガラスを勢いよく開けたら、外れて落ちて割れてしまった。その後、何やかやあったので、
修理しなくちゃと思いながら１ヶ月近くが経ってしまった。いよいよガラス屋を探そうと思って、電話帳
でいくつか近くのガラス屋を占ってみたら、乾為天九二が出たので、いいだろうと思って電話したら、
奥さんらしき人が出て、「お急ぎですか？」「いえ、特に急いではいませんけど」と、つい言ってしまっ
た。「今、外に出ているので、いつ行けるかこちらから電話します」と言う。何かヤな感じだなとは思
った。翌日、ファックスが届いているのに気づき、見たらガラス屋からで、「申し訳ありませんが、お
受けできません」と素っ気なく書いてある。乾為天の二爻じゃダメなのかな。どうしてだろうと思う。
仕方ないから、また電話帳を見て、三つ位易をとった。乾為天がダメなら、逆に沢山咸六二なら、す
ぐにやってくれるかも知れないと判断して、電話してみた。男の人が出て、寸法を取ってくれれば、
そして、取りに来てくれるなら今日にも作っておきます、という返事。
　何で、乾為天九二がダメなんだろうと考えた。忙しいってことかな。沢山咸六二なんて、爻辞をそ
のまま読んだら絶対ダメそうな感じだけど、こむらがムズムズ動く、妄動するというのだから、そこだ
け使ってすぐ動いてくれると判断した自分を結構雑占に錬れて来たかもしれない、師匠に一歩近づ
いたかななんてちょっと嬉しくなった。まだ実際ガラスが来てみないと本当の結果は分からないのだ
が・・・。

　この週日筮が、月曜から雷山小過上六、水山蹇初六、沢地萃九四、雷天大壮初九、天沢履九二
とあまり面白くはなさそうな日が続いている。沢地萃九四の日だけは、仕事をしたなあという充実感
があったが・・・。風沢中孚九五の日は、古くからの知人のパーティに行くことになっていた。パーティ
というのはあまり好きではないのだが、これには出かけてみようかなという気になった。その易の記
録が今見つからないのだが。この知人というのは、看護師さんで１０年以上前に、ある気功の集まり
で知り合い、それから『くらしと教育をつなぐWe』に連載をお願いしたりした。彼女は精神障害者が地
域で暮らせるようにとグループホームを立ち上げ、その運営に携わって来た。当初は、経済的にも体
力的にも大変だったと思う。私は直接は関わらず、年賀状のやり取りや時々カンパする程度のつな
がりを維持してきたにすぎないが、このグループホームは、活動を着々と地域に広げ、昨年の秋に
はＮＰＯに、そして今秋、社会福祉法人として認定された。そのお祝いのパーティということだったの
で、パーティ嫌いの私がめずらしく行ってみようかなという気になったわけである。私も思春期の人た
ちの相談もやっているのでいつか彼女にお世話になることもあるかもしれないという下心も・・・。
　パーティの参加者は１００人以上。私は誰も知っている人がいない。でも、とてもいいパーティだっ
た。つい先日、『We』の編集後記に「最近、感動することに出逢わない」と書いたばかりだが、久々に
感動した。これじゃ、小泉首相だな（笑）。参加者の挨拶も、通り一遍の時候の挨拶やお世辞ではな
く、行政の人たちもいい人ばかりだったし、その内容から、彼女が行政と喧嘩しながら理解と協力を
取りつけてきた経過が偲ばれるものだった。そして、沖縄から駆けつけてきたという彼女の身内の人
たちが、沖縄の歌と三味線（沖縄では三線という）を披露してくれた。グループホームのユーザーの
若い女性のピアノ演奏もあった。１０年ぶりに彼女に会えたし、久々に満足の１日だった。
　風沢中孚とは、親子が向かいあって心を通わせるという易。ぴったりでしたね。
　彼女の名前は、伊野波ヒデ子、グループホームの名前は「めぐハウス」、世田谷区にあります。

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