２週間前、突然Ｓ先生が前受身の練習を取り入れ出した。ただの前受身ではない、馬飛びのように、馬飛びほどは高くないが、膝と肘を折って臥せた姿勢の人の上を飛んで前受身をするのである。子どもたちの稽古ではよく見るが・・・。水曜の道場は畳が固く、ふつうの前受身ならできる私でもやるたびに肩を打って痛い。それをかなり長時間やらされるんである。２度目の先週は、畳に臥せる役を仰せつかったので、ああ、よかったと思った。しかし、その姿勢を長時間とっているだけでも血が頭に昇ってしまったような感じがあった。

　今日もあれをやるんだろうなと思い、それが終る頃着くように遅れていこうと考えた。ずるいけど、来週から旅行に行くのに、怪我はしたくない。気が乗らないのに無理してやると怪我する可能性大だから。そこで、占って得たのが上記の卦爻。

　なんだか、遅れていくのはよくなさそう。しかし、地天泰九三は、何を意味するのだろう。何か変化があるのか？　分からないので、そもそも行ったほうがいいのか、休んでもいいのかを占ってみた。今日は本部にも行ったし、無理して行かなくてもいいのだ。

　行って吉　風地観六四、止め吉　地水師初六　方針　地天泰上六。行ったほうが絶対いい。では、今日はあの前受けの稽古ある　風天小畜九三（ないんだあ！）　ない　水沢節九二（ないな）　方針　地天泰六四。また地天泰？　六四て、自分が逃げると他の人も一緒に逃げるという卦。他の人もあれ嫌がってるんだな。

　で、易を信じて、いつもの時間どころか、15分くらい早めに行ってしまった。そうしたら、いつもは遅れて来るＲ君が来ている。Ｒ君は、合気道研究会の副会長（私が会長）、それにＯ君、なんだ、今日は研究会のメンバーが早々と全員集合か。時間になってもＳ先生の姿は見えない。Ｋさん（私たちの先生）が、「じゃあ、準備体操代わりに」と私とＲ君相手に、3人交互で、何種類かの技を軽くやる。相手に不足がないから、結構それだけでも満足してしまった。

　Ｓ先生が現れたが、私服である。そしてすぐ帰られた。Ｏ君に「どうしたの？」と聞くと、「なんか、体調悪いらしいですよ」と。電話で済ませずわざわざいらっしゃるところがすごいナと思ったが、体調悪いのはご本人ではなく、お連れ合いだと後でわかった。喜んでは不謹慎だが、易の判断が当り、例の前受身がないことが嬉しかった。Ｋさんの指導となったので、技の数も多く、テンポもよかった。なにしろ、いつも関節技中心で、ひとつの技の時間が長すぎだからして。

　気持ちいい稽古ができたので、今日は飲みたいところ。そうしたら、終り近くＯ君が、「この後、軽くもつ鍋、行くんですが、どうですか？」と誘ってくれた。もつでも何でもいいや。帰りがＫさんも一緒だったので、一応、誘ってみたら、「しょうがねえな」と（あまりしょうがない感じは伝わって来なかったけれど）。結局、4人で軽くどころか、いつもと大して変わらない時間まで飲んでおしゃべりしたのでした。

　それにしても、方針が地天泰ばかりってのは、これを書いて初めて気づいて、面白いなあ、と思いました。同じ卦ばかり出たり、同じ爻ばかり出るのは、サイコロがよく回ってないんでしょうか？　そういうときはやり直したほうがいいんでしょうか？　と教室でよく訊かれますが、そんなことはないと思います。それなりの意味があって同じ卦や同じ爻が出ると思ったほうがよろしいようです。

　久々の易占日誌です。この日は、明治記念館の近く、神宮球場を抜けたあたりにあるレストランで、弟子のＭさん、友人のＹさんと３人でランチをすることになっていました。最近このあたりに引越したＹさんの犬の散歩コースにあるレストランで、知人から美味しいと聞いたので、行ってみようということになったのです。12時に予約を入れておきました。

　Ｙさんが最寄の信濃町駅まで迎えに来てくれるということで、最初からそこで待ち合わせすればよかったのですが、Ｍさんは私の最寄駅を通過していくので、たいていどこかに行くときはそこで待ち合わせしているので、そのほうがよいかと、Ｍさんとは新大久保駅ホームで11:30に待ち合わせすることにしてありました。

　ところが、当日朝起きたときに、突然、「そうだ、ランチの前に東急ハンズに行けるな」と思いつきました。算木制作の材料の角材や彫刻刀を買いたかったし、六面体のサイコロも仕入れなければならなかったので、ちょうどいいやと。買い物にわざわざ時間をかけて出かけるのが嫌いなので、なるべく、ついでの時に済ませたい。でも、ハンズに寄ったら、そこは新宿なので、また一駅戻ることになる。余裕があれば戻ってもいいが、信濃町にしたほうが時間のロスはない。そこで当初の予定通り新大久保駅でいいか、変更したほうがいいか、を占って得たのが上記の卦爻。

　全部四爻変。どっちもイマイチだなあ。時間的には山地剥六四のほうが早い。易をとったとき、すぐ電話すべきだったが、実際にしたのは、それから30分は経っていた。10時に出る予定が、ぐずぐずしていたら、10時40分になってしまった。家を出て、歩きながら2度目の電話をしたが、留守。もう家を出てしまったらしい。こうなると、一駅戻るしかないから、ハンズでの買い物はテキパキと済ませないと。

　出た時間が遅れたせいで、算木をカットしてもらうのを待っている時間はなく、また、引き取りに戻らないといけなくなった。彫刻刀は、どれにするか決められなかったので、算木を引き取りに来るときに買うことにし、サイコロだけ買った。ほんとは、再来店するのだから、サイコロもあとにすればよかったのだが。それでもハンズを出たのが11:20だから、11：30の待ち合わせに十分間に合うと思った。

　ところが、ハンズに行く途中で、『ＩＳＳＵＥ』を売っている販売員がいたので、最近買ってないから、帰りに買おうと思い、そこに寄った。そして、1冊だけ買えばいいのに、どうせなら、バックナンバーもと欲張ったから、そこで手間取って、新宿駅に着いたら、11：30。走って山手線のホームへ。私が階段を降りたと同時に、電車のドアが閉まった。次は11：35。でも、それで新大久保駅について、すぐ向いの電車に乗れば、ぎりぎり信濃町の待ち合わせ時間に間に合うはず。

　ところが、Ｍさんがホームに居ない。私が遅れたのを心配して電話をかけに行ったな、と推察。そのとおりで、すぐ携帯に電話がかかってきた。電車はすでにホームに入っている。「すぐ来て！」と言ったが、これもタッチの差で乗れなかった。5分強の遅れで、信濃町に到着。寒い中、Ｙさんを待たせたことになり、申し訳なかった。

　さて、火沢九四です。方針には、根回しとか、裏取引が必要の意。この場合は、早く連絡しろ！と言っているとみました。新大久保駅は天山遯で、逃げろ（＝止めろ）と言っているのだし、山地剥六四のほうが早いよ、と言っている。でも、早く手を打たないと、結局火沢＝背くよ、なんですね。

　結局、２つも３つも、思い通りに行かなくて、ちぐはぐな日でした。でも、火沢は、裏で女同士はつながっている卦なので、それほど大失敗にはならない。

　レストランのランチは、イマイチでしたねえ。スタッフの対応は、気持ちよかったですが、ランチコースのオニオングラタンスープは、塩辛く、パスタはまあふつう、それにコーヒーがついて1890円は高いと思いました。ちょっとでいいからデザートくらいついてもいいんじゃないかと思いました。Ｙさん、お薦めの店を間違えたらしく、美味しいと聞いた店はそのとなりの店で、ランチがバイキングで1200円台。今度はそっちを試してみようね、ということで、Ｙさんの部屋に寄って、芋羊羹と大福をいただいて、私はフラダンスへ。

　この日の日筮は、天山遯初六でした。